Osteopathy

オステオパシーとは

オステオパシーは、日本ではあまり知られておりませんが、海外においてはスタンダードな医学であり、西洋医学や東洋医学のように1つの医療体系です。
アメリカでは、オステオパシーを行うオステオパスは、医師としてメディカルドクターと同様、全ての医療行為が認められています。また、ヨーロッパでも多くの国で国家資格として認められています。

 

オステオパシーの基本原則の一つに、”身体は1つの統一体である”という原則があります。
例えば、腰が痛い方に対して、腰だけを検査したり、腰は下肢との繋がりが強いからと腰と下肢だけに施術をするような事はありません。なぜなら、身体のあらゆる組織や器官は膜組織によって繋がっているからです。また、身体は肉体的な部分だけで成り立っている訳でもありません。
どのような症状があっても、身体全体をチェックし、その症状が起きている本当の原因を追求していきます。
その為、施術時間の多くを検査に費やし、施術は本当に必要としている部位に対して、限りなくソフトに行っていきます。

 

オステオパシーの歴史
オステオパシーは、1874年にアメリカの医師であるアンドリュー・テイラー・スティルが、家族の死という辛い経験を通し2つの概念を思いついたことから始まりました。
1892年には、アメリカン・スクール・オブ・オステオパシー(ASO)をアメリカミズーリ州カークスビルに設立し、1896年にはバーモント州において、初めてオステオパスが医師として認可されました。また、1991年にはウィリアム・クチェラとマイケル・クチェラによって、現在とても大切にされている3つの原理がまとめられました。『身体は1つの統一体である。』『身体は自己防衛機構と自己調節機構を持っている。』『構造と機能はお互いに影響し合っている。』オステオパシーは、何か特定の手技を行うものではありません。哲学であり、概念です。その哲学や概念をこれまでの先人たちが大切にし、積み上げ、発展させてきたものが今のオステオパシーです。オステオパシーには数多くの手技がありますが、現在の徒手医療とされているものの中には、オステオパシーの手技から派生したものが多くあります。
オステオパシーは、ひとりひとりの身体がどのような手技をどの部位にどのくらい必要としているのか?ということを原理原則と解剖学や生理学に基づき考え、判断していくことを大切にしております。